『はやく歩けるようになりたい』


 

担当している患者様が言いました。

『はやく病院の玄関まで歩けるようになりたい。』と。

 

私が『どうして玄関まで?』と聴くと

 

『最近子供からプレゼントされた可愛い子がいるから会いたいの。』

そう言いながら、携帯と取り出し、その子の写真をみせてくれました。

 

その子とは、オーストラリアンラブラドゥードルの子犬でした。

その名の通り、ラブラドールレトリーバーとプードルのミックスです。

この犬種は人なつこい性格から、セラピー犬としても活躍しているのだとか。

 

私『うわ〜、めっちゃ可愛いじゃないですか!』と自分まで上がってしまうテンションを落ち着けて。

『では、その子に会いにいくためにまずはあそこまで歩きましょう。』とリハビリを始めました。

 

歩くというのは、何かの目的をもって行われるものです。

ただ、身体が弱くなるから歩きましょうと言っても、ただでさえ痛くて重たい身体を動かそうとは思えません。

目的もなく介護して歩かせる。それは歩いているとは言えません。

 

本人の歩きたいという気持ちが心を動かし、身体が動くことに意味があります。

『よし!がんばろ!』と思えた出来事でした。

 

リハビリ介護士 藤原

 

『心から動かす介護をするために』はこちらへ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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